■がんに良い成分 |
◇ムコ多糖
◇ペプチド複合体
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■イカスミについて |
イカスミは心臓病の予防になる・・・
イカスミに薬効があることは古くから知られていました。
8世紀ごろに、中国でまとめられた医学書「本草拾遺」には、「血液によく心臓の動悸や痛みを和らげる効果がある」とか「婦人の子宮出血に効果がある」こと、
また、どのようにイカスミを服用すべきか等、かなり古くから治療に実際使われていたことが記載されております。
これらは、どの成分の効用によるものかは不明ですが、イカスミの研究が進めば、新たな成分の発見もあるかもしれません。
また、イカスミの色素であるメラニンには胃液の分泌を促進する効果もあります。
墨はイカの墨汁嚢という袋にある腺で作られ、たんぱく質・脂質・糖・メラニンが成分です。
イカにはアミノ酸の一種のタウリンが多く含まれていて、タコと同様、中性脂肪の調整や成人病の予防に効果があります。
乾燥したスルメの表面に白い粉が吹きますが、これがタウリンなので、食べる時に拭いたりとったりしない方がいいですね。
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■イカスミの抗がん作用は・・・ |
イカスミの抗がん作用は、青森県で発見されました。
青森県の八戸市は、イカの水揚げで有名で、年間20万トンの漁獲量があります。
加工食品にまわされるイカの内臓は、すべて捨てられていました。
20万トンの漁獲量ですから、捨てられる内臓も大変な量です。
そこで、青森県産業技術開発センターでは、捨てられるイカの内臓をなんとかできないかと研究しました。
調べていくうちに、イカスミの含まれる成分に、新しいタイプのムコ多糖類を発見したのです。
ムコ多糖類は、糖質の一種ですが、イカスミから見つかったのはムコ多糖を含む複合糖質で、ムコ多糖・ペプチド複合体と呼ばれるものでした。
そこで、この物質をくわしく調べてみると、人の免疫を活発にすることがわかり、がんの予防に効果があることが分かったのです。
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■効果的な食事方法 |
家庭でイカスミ料理というのは、ちょっと難しそうに思えますが、チャレンジしてみるのも面白いかもしれません。
イカスミといえばパスタですが、食べに行ったほうが早そうな気がします。
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■ちょっと雑学 |
イカは、タコと並んで背骨のない無脊椎動物で、「軟体動物」という仲間に入ります。
イカの体は、頭(眼と口のあるところ)の下に10本の足が、頭のすぐ上に内臓があり、足一頭一内臓が一直線に並んでいます。
このためイカ類は分類学上「頭足類」とよばれています。
墨を吐くのはイカとタコですが、 タコの墨はあたり一面に拡がり、攻撃相手に「目くらまし」し、逃げる為の煙幕です。
イカの場合は、イカの姿そっくりに墨を吐き、ダミーの役割をします。さらにイカ墨が魚のエラ等に引っかかると呼吸が出来なくなったりします。
イカ自身にとっても危険なもので、自分で吐いた墨で死ぬ事もあります。
イカの足は10本、タコは8本と昔からいわれていますが・・・
基本的にはイカもタコも左右4本で8本が正解です。ご存知でしたか
イカの足が10本に見えるのは、餌を獲るための蝕腕と呼ばれる足が左右に1対あるからです。普段は体内に隠していて合計10本となります。
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